自然の力で
暮らしに安心を
地球に優しさを
わたしが生まれ育ったのは岐阜県中津川市という山と川と緑に囲まれた山間の村です。子供時代は毎日、朝から日暮れまで大自然のフィールドで全力で遊び育ちました。
その後、社会に出ていくつかの職を経験するなか、妻の出産を機に一念発起し、お〜いお茶で有名な株式会社伊藤園に転職しました。
伊藤園では、営業、企画開発、広報など様々なチャレンジを経験させていただき、仕事の礎を築くことができました。
伊藤園といえばお茶のイメージですが、実は「自然」や「健康」というテーマで実に様々な取り組みを行っています。
お茶や野菜ジュースを通して健康をお届けするだけではなく、昨今叫ばれている持続的社会の実現に向けた取り組みの先駆けとして2001年に生産工程で発生する食品廃棄物(茶葉など)のリサイクルシステムを確立し工業製品への再資源化を実現しています。
このような仕事の取り組みを通して、さまざまな企業や大学とのプロジェクトを進める中、大きな出会いがありました。それはある大学の研究者の方とお話をしている中で「鈴木さんは伊藤園の方なんでお茶に関する技術を取り入れたいと思うけど、お茶以外にも自然の力を利用した素晴らしい技術がいっぱいあるんだよ。」と、まだ商業的には日の目をみていない自然を応用した素晴らしい技術をたくさん教えてくれました。
この話を聞いた僕は非常に大きな衝撃を受けました。それは僕のこれからの人生を、これら自然技術を使った商品を作り、世の中に普及させたいという強い思いでした。大自然の中で生まれ育ち、伊藤園という会社でキャリアを積み、自然技術と出会い、自然技術を応用した商品開発・販売を始める。すべての事柄が一本の線につながり現在の仕事をスタートしました。
本当に必要とされ、心から愛される良い商品とはどのように生まれるのか?その答えは、暮らしの現場、仕事の現場を丁寧に観察し相手の気持ちを理解する所が出発点だと考えます。この視点を磨くことが、利用者の課題発見と真に役立つ商品づくりを生み出すのです。そのために多様な立場、状況にあるお客様に関心を寄せ、思いやりを持った開発を行い「人にやさしい」商品づくりを実践します。
全体最適を考えよう。人にとってものすごく便利な商品と引き換えに自然環境が犠牲になってもいいという考え方は許されません。地球規模で見たときに本当に良い商品を開発することは簡単ではありませんが、次世代にも素晴らしい自然を残すために、知恵と情熱をもって商品開発に取り組んでいます。
子を持つ親になり初めて気づいたのは、私達には未来を良くする責任があるという事です。SDGsや持続的社会の実現と様々な分野で言われている現在、人の暮らしに関連した商品づくりを行う私達こそ、長期的かつ多様性を持った視点での商品開発が必要だという事です。私達は未来をより良くする開発を信念としています。